やっぱり、海外で暮らしたい! 【海外生活10年突破】

語学留学、海外就職、国際結婚等、何の取り柄もない僕が外国で普通に暮せるようになるまでの10年の記録、そして、これからについて綴っています。

中国最大の都市 上海の現在地 vol.1

日本の小売業が続々出店、「反日リスク上回る魅力」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130929/chn13092911550002-n1.htm

仕事都合で急遽上海を離れ台湾に引っ越してから約2年、
久しぶりに上海を訪れた。


台湾は日本人にとって非常に住みやすく、
ここの生活には十分満足しているが、
時々、上海にいた頃を思い出す。


懐かしいというよりも、
あそこに戻りたいという衝動に駆られる。
街の活気、躍動感、巨大マーケット、ビジネスチャンス、
どれを取っても、他のどの街とも違う。


その魅力が多くの人を集める。
ただ、それゆえに難易度の高いマーケットであり、
敗れ去り行く者もまた多い。


勢いよく現れ、
1年後には、その勢いが影を潜め、
2年後には影も形もなくなる。


中国人ですらこの調子なのに、
外国人がアウェーである中国で成功するのは至難の技である。


それでも、日本は少子化でマーケットの拡大は望めない状況で、
中国に成長エンジンを求める企業、起業家は後を絶たない。


最近は中国はもうダメだから、次は東南アジアという声も聞く。
ただ、そう言う人の多くが中国で何も出来ず、去って行った人達だ。
そして、数年後にまた、同じ事を言うのだろう。


中国で成功者を見ていると、最初に描いたプランとは違った形で事業を発展させている場合が多いように思う。自国での成功モデルやノウハウを持ち込んで勝負するも、惨敗。そこで方向転換、勇気ある決断で生き延びてきたのである。


マーケットが違えばニーズも違ってくる。至極当たり前の事だが、自国で成功を収めた会社ほど、その基本原則を忘れている。自分の国では出来ることが海外では出来ない。アウェーで弱いザックJAPANのように。


自社の強みやノウハウに過度に頼り、マーケットを見ずに自分本位のビジネスモデルを立てる。そして、勢いよく乗り込んで来て、大口を叩く。それから1年もすれば、元気がなくなり鬱ぎがちになり、夜の街で金をつぎ込む以外に楽しみがなくなってくる。


勝者の多くは、ノウハウを持たない領域に飛び込んで成功を収め、敗者の多くは、自らのノウハウにしがみ付き、敗れ去って行く。


最近、中国撤退セミナーが盛況らしいが、
決して中国市場だけが難しいのではない気がするのだ。