やっぱり、海外で暮らしたい! 【海外生活10年突破】

語学留学、海外就職、国際結婚等、何の取り柄もない僕が外国で普通に暮せるようになるまでの10年の記録、そして、これからについて綴っています。

会社を辞めて中国留学 vol.3

上海行きが決まってから、留学の情報を調べ始めた。

当時、ネットでは大した情報がなかったので、紀伊国屋へ行って留学関連の本を買った。中国語ジャーナル、アルクのムック本くらいしかなかった。しかたなく、モチベーションを上げるために邱永漢さんの本を買い漁った。


幸い、中国語ジャーナルで大阪梅田に留学斡旋センターがあるのが分かり、情報を閲覧するために足を運んでみた。当時、中国は留学先としてまだマイナーだったため、資料室の片隅の一番下の列に数冊あるだけ、10分もすれば読み終えてしまった。読んでみると、名門大学(日本で言う旧帝大みたいなものか?)、経済学の専門学校、教育大学、外語大学など、上海だけでも6校くらい選択肢があった。


よく考えると、僕が学ぶのは中国語、中国人と一緒に勉強するわけでもない。ここに書かれている事など何の参考にもならない、その程度の資料だった。結局、斡旋センターのカウンターまで行き、そこで言われるがままに学校を選ぶしかなかった。その方が言うには、他の学校は大学生の留学生が多く、僕が選んだ学校は、仕事経験のある年齢層の高い留学生が多いので、僕も馴染みやすいのだと。他にもいろいろ説明を受けたが、中国に行った事もない僕にはさっぱり分からなかった。


しかも、中国の語学留学は試験も要らないことがわかった。
健康診断を受けること、大学の卒業証明書を取り寄せるだけでよかった。
留学って、こんな簡単なのだと、その時初めて知った。
もっと早く行っておけばよかった、そう思った。


その当時、僕は上海の地理を全く知らなかったのだ。上海市の面積は東京都の3倍くらいあり、かなり広いのである。だから、一括りに上海と言っても、環境は全然違うのである。街中にある学校もあれば、片田舎にある学校も。

現地に行って初めて分かったことだが、事前に一度現地に行って、環境くらいは見ておいたほうがいいと思った。同時期に入学した同級生たち(といっても年齢はかなり若いが・・)が、あまりの田舎さ加減に絶句していた。思い描いた留学ライフとかなり違ったのだろう。特に、上海だけは中国でも他の街と違う、都会の風景を想像している人は多い。当時は街の中心以外は、ただの田舎、どこにでもある中国だった。子供の頃、ジャッキーチェンの映画をよく見ていたが、まさにあのままの風景だったのだから。